鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

2015-01-01から1年間の記事一覧

映画の詳しい解説本「超高速! 参勤交代」

土橋章宏「超高速! 参勤交代」(講談社文庫) 小説が原作でそれを映画化したのではなく、もともとは脚本で、それを同じ作者が小説化したのが本書である。映画は面白かったけれどモヤモヤするところがあったため、読んでみようと思って買ってきた。別ブログ…

なんという設定「ガーディアン」

石持浅海「ガーディアン」(光文社文庫) ガーディアン (光文社文庫)作者:石持 浅海光文社Amazon半年近く前の話だ。何を書こうと思ったのか、もう覚えていない。(2015/10/23 記)

いろいろと疑問符「コンピュータ技術者になるには」

宍戸周夫「コンピュータ技術者になるには」(ぺりかん社) タイトルに惹かれて、つい購入。何人かの著名人のインタビューと、著者による解説とでできている。解説ページの方が長く、インタビューの方はどちらかというとアクセントとして入っている印象だ。し…

探偵は幽霊だった「煙とサクランボ」

松尾由美「煙とサクランボ」(光文社文庫、ま12-6) 松尾由美は一貫して超常現象というのか、異次元の世界というか、そのような世界を舞台にしたミステリーを描き続けている。この場合、まず異世界の「ルール」を綿密に設計し、それを物語の冒頭でわかりやす…

これが引き出し技法だっ!「だしの取り方」

北大路魯山人「だしの取り方」(青空文庫) 本には厚いものもあれば薄いものもあるが、紙の書籍の場合は、印刷や販売の都合上、薄いといっても限度があり、厚いといっても限度がある。電子書籍でも、紙の書籍を電子化したものは当然その影響を受けるが、はじ…

何気に佳代子さんてキツイよね。「きのう何食べた?」

よしながふみ「きのう何食べた?」9(講談社) シロさん(筧さん)と小日向さんに、佳代子さんが超かんたんローストビーフの作り方を教え、二人が(あまりに簡単なので)ビックリするシーンがある。その時佳代子さんが「カンタンなんだけど、でも今回のコツ…

これで完結。「かくかくしかじか」

東村アキコ「かくかくしかじか」5(集英社) かくかくしかじか 5 (愛蔵版コミックス)作者: 東村アキコ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2015/03/25メディア: コミックこの商品を含むブログ (20件) を見る最終巻だと知ってビックリ。こんなに早く終わるとは思…

病み付きになる面白さ「謎解きはディナーのあとで3」

東川篤哉「謎解きはディナーのあとで3」(小学館文庫、ひ11 3) 謎解きはディナーのあとで 3 (小学館文庫)作者:東川 篤哉小学館Amazon購入後、かなり長い間積ん読状態だったが、ようやく読み切った。好きなシリーズだが、なぜかすぐに読む気になれなかったの…

まあ面白いのだが……「嘘から病」

花岡美紀「嘘から病」(心底ブックス) 嘘から病作者: 花岡美紀出版社/メーカー: 心底ブックス発売日: 2014/11/15メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見る前回、「お気に召すまま」が気に入ったため、同じ作者の別作品を購入してみた。まあ、面…

わたべ淳ってこんな作家だったっけか……「レモンエンジェル」

わたべ淳「レモンエンジェル」1、10(集英社) レモンエンジェル 1巻作者: わたべ淳出版社/メーカー: Benjanet発売日: 2014/12/16メディア: Kindle版この商品を含むブログを見るレモンエンジェル 10巻作者: わたべ淳出版社/メーカー: Benjanet発売日: 2014/1…

Kindleで買い直し「中国嫁日記」

井上純一「中国嫁日記3」(エンターブレイン) 中国嫁日記(三)作者: 井上純一出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン発売日: 2014/02/14メディア: コミックこの商品を含むブログ (21件) を見る1〜3巻までは紙の本を買ったはずだが、4巻を読んでいたら、…

森本梢子は話の作りが実にうまい「ごくせん」

森本梢子「ごくせん」(集英社)1〜7 ごくせんは、断片的に読んでいたので、主な登場人物やだいたいの話の流れは知っていたが、通して読むのは初めて。1、2巻が無料だったため、つい読み始めて、3巻以降も順に買ってしまう。キャラと設定も魅力的だが、なに…

掘り出し物発見「お気に召すまま」

花岡美紀「お気に召すまま」(心底ブックス) お気に召すまま作者: 花岡美紀出版社/メーカー: 心底ブックス発売日: 2015/01/28メディア: Kindle版この商品を含むブログ (1件) を見るAmazonで特価で販売していたため、聞いたことのない作家だったが、興味を持…

相変わらずのもげろっぷり「中国嫁日記」

井上純一「中国嫁日記4」(エンターブレイン) 僕が非常に不満に思っていることに、というより不思議でたまらないのだが、ブログが人気が出て書籍化される、いわゆる「ブログ本」は数多いが、知る限りにおいて、電子書籍化されたものは少ない。スマートホン…

なんといっても設定が素晴らしい「恐怖新聞」1-9

つのだじろう「恐怖新聞」(秋田書店) 僕が小学生から中学生にかけて、全国的に「オカルトブーム」なる現象が起きていたのだが、それを支えたのは、つのだじろうの「亡霊学級」「うしろの百太郎」「恐怖新聞」という一連の漫画だった。漫画が登場してブーム…

エッチなお姉さんは好きですか「鬼灯さん家のアネキ」1-4

五十嵐藍「鬼灯さん家のアネキ」(角川書店) かつて実写映画を観たことがあって、一度原作を読んでみたいと思っていた。で、ふと調べてみるとKindleでは一冊304円。これは買いだろうと、全4巻を購入。面白かった。こういう話は好きだ。最初の頃は、キスして…

一見、静かで地味だが……「繕い裁つ人」

池辺葵「繕い裁つ人」1〜4(講談社) 単行本は2巻まで持っていて、その時も「いい作品だなあ」と思い、続刊も買おうと思っていたのだけど、その後どうなったかよくわからないまま時間が経ってしまっていた。映画化されるとのことで、調べてみると単行本は6巻…

まだ続いていたのか「ショートショートの花束」6

阿刀田高・編「ショートショートの花束」6(講談社文庫) アマチュアの投稿作によるショートショート選集。もともとは星新一が選者を務めたショートショート・コンテストとして始まり、募集形体や発表の掲載誌は何度か変わったが、現在は「小説現代」(月刊…

面白い漫画を見つけてしまった「おおきく振りかぶって」

ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」1(講談社) こんな漫画があったとは知らなかった。Kindleストアで見つけて、何しろ1巻が無料だったため*1、取り敢えず読んでみたところ、実に面白い。野球漫画はずいぶんいろいろ読んできて、ほとんどのパターンが描き尽…

抜けはあるけど

感想は簡単でも、読んだ本はとにかく記録を残しておこう……と思っていたのだが、昨年10月以降、全然更新できなかった。この間、紙の本からKindleへ急激に移行が進むなど、「読書体験」として生まれて以来のエポックともいえる出来事もあったのだが、その感想…