鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

これは名作「青春少年マガジン」

しばらく前に少年マガジンで連載していた小林まことの作品「青春少年マガジン1978~1983」が、本日発売になるというので楽しみにしていた。会社の帰りに近所の書店に立ち寄ったが、見つからない。尋ねてみたら、未入荷とのこと。

この書店、新刊本の品揃えは割といいのだが、こういうこともあるのかと、新宿の三省堂へ行く。ところが、ここでも見つからない。カウンターで聞くと、入荷されていないという。「発売が延びているんでしょうか」と聞くと、「いえ、置いてある店舗もありますので」。

ちょっと検索画面を見せてもらったところ、新宿店0、下北沢店0、成城店2、海老名店30……などと出ている。小林まことといえば人気作家だし、久々の単行本。しかも少年マガジンの創刊50周年企画という、出版側でも力を入れた作品のはずである。それなのに、このような大きな書店で置いていないというのも不思議だが、海老名店だけ30冊も入荷とはなんなんだ、このバラつきは。

とにかく、成城店に連絡を取って確保してもらい、成城学園前まで行って入手。書店前の喫茶店に飛び込んで、さっそく読む。

小林まことは話の持っていき方が本当にうまい。相変わらずユーモアのセンスも抜群。大笑いした。笑いながら泣いた。涙が止まらなかった。泣きながら笑った。

個人的に、今年出版された漫画の一位に押したい。今の若い人が読んで共感するかどうかわからないが、「1・2の三四郎」をリアルタイムで読んでいた人ならば、賛成してくれるはずだ。

(別ブログより転載/original : 2008-12-17)