鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

安孫子素雄のまんが道

最近は、子ども向けの真面目な偉人伝シリーズなどに、ジョン・レノン手塚治虫イチローなどが並ぶようになり、違和感なく受け入れられているらしい。図書館で目に留まったので借りてみた。

藤子不二雄A安孫子素雄)の作品は、昔からなじみが深いが、彼の経歴に関してはほとんど知らない。たいへん興味深く読んだ。

忍者ハットリくん、怪物くん、プロゴルファー猿、魔太郎が来る、笑ゥせぇるすまん、……とヒット作は多く、どれも印象が深いが、僕が個人的に一番思い入れが深いのは「フータくん」だ。が、その作品が全く言及されていなかったのは少々残念だった。

藤子不二雄といえば、二人が合作していることは子供の頃から周知の事実だったが、実際にはそれぞれ別の作品を書いていたと知ったのは二人がコンビを解消してからだ。てっきり一緒に描いていると思い込んでいたから、あの作品は安孫子であの作品は藤本で……ときれいに分けられてしまった時は、とてもショックだった。

が、確か中学生くらいの時……、友人と、藤子不二雄の作品は、全く作風の違う、二系統に分かれるね、という話をしたことがある。この時は、そうかなあ、という友人に対し、だってパーマンと怪物くんは違うだろう、まして魔太郎とドラえもんは違うだろう、と語っていたのだから、僕の見る目もまんざらではなかったというべきか。しかし、作風の違いは気付いていたが、絵柄の違いはわからなかった。

実は今でもよくわからない。

(別ブログより転載/original : 2009-11-23)