- 作者:佐野 絵里子
- 発売日: 2009/09/14
- メディア: コミック
源為朝といえば、源為義の子で源義朝(頼朝・義経の父)の弟、保元の乱で破れ伊豆へ流され生涯を終える。史上名高い弓の名手、左手が右手よりも長かったらしい。……ぐらいのことは記憶の片隅にあるが、この時代はNHK大河ドラマでもほとんど取り上げないし、今一つなじみのない名前である。そこにスポットを当てた作品。
正直なところ、こんな面白い人物だとは思わなかった。もちろん創作もあるのだろうが、大男ゆえ、乗れる馬がない(普通の馬だと乗り潰してしまう)という視点は鋭い。乗れる馬がなければどんな名手も威力半減である。
政治は平安貴族が治めるものの、武士が武力をもって急速に台頭した時代であり、時代背景としても確かに面白い。第一巻では九州でくすぶっているところまでだが、保元の乱での活躍、流された伊豆でも大暴れするという。早く続きが読みたい。
(別ブログより転載/original : 2010-01-05)