海街diary: 陽のあたる坂道 (3) (フラワーコミックス)
- 作者:吉田 秋生
- 発売日: 2010/02/10
- メディア: コミック
この家の家計費の負担はどうなっているのだろう、ということが気になる。
きっかけは、すずが父の遺産を生活費として幸に差し出した時に、これはあなたのものなんだから……と幸が返す場面である。「たとえばこの先、大学進学とか、お金が必要になる時があるかもしれないでしょ」と言うのだが、それを読んで、あ、幸はすずの大学の費用までは出す気がないのだな、と思ったわけだ。
しかし、中学・高校は学費、部活費、生活費に小遣いはすべて面倒を見るだろう。家賃がかからない、食費も(家で食べる分は)たいしたことはない、とはいっても、これは結構な費用ではないかと思う。これから先、高校進学を考えると塾にだって行きたい(行かせたい)だろうし。
その費用は誰が出しているのだろうね。3等分して3人で負担する、というのもひとつの考えだが、若い佳乃やチカにとっては、月数万円の負担も楽ではあるまい。それなのに、飲み会の回数を減らさなきゃ、とか、タクシーに乗るのは我慢しよう、とかいう場面はなく、彼女らの生活は以前と変わっていないように見える。
では年長の幸が負担しているのか。いくら年長といっても彼女もまだ20代。そんなに背負えるほど高給取りなのか。
もしすずが自分で生きていかれるようになるまでに、幸が結婚したらどうするんだろう。生活費の補助だけはするか。すぐに子どもができたりして働けなくなったらどうするか。
家族というのは最小の経済単位だと思うので、うまくやっていかれるかどうかを考えた時、仲がいいとか悪いとかいうこともそうだが、経済的にちゃんと成り立っているのかどうかが気にかかってしまう。
(別ブログより転載/original : 2010-02-25)