鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

病み付きになる面白さ「謎解きはディナーのあとで3」

購入後、かなり長い間積ん読状態だったが、ようやく読み切った。好きなシリーズだが、なぜかすぐに読む気になれなかったのは、連作短編の最終話のタイトルが「さよならはディナーのあとで」になっていて、これが最終巻なのかと思ってしまったためだ。早く読みたいという気持ちと読み終わりたくないという気持ちがせめぎ合っていたのである。

読み終わってみると、別にこれが完結編というわけでもないようだ。そうであれば、ぜひ4巻も読みたい。しかし、今のところそもそも単行本も3巻までしか出ていない。内容的にも、椎名桔平──じゃなくて風祭刑事は異動してしまうし、景子──じゃなくて麗子の、櫻井クン──じゃなくて景山への愛の告白らしきものもあり、最終話に相応しい話ぽくもある。作者はこれで一区切りのつもりなのだろうか。
(2015/4/5 記)