以前「モーニング」に連載されていた時から注目していた。眼鏡橋華子は銀座の眼鏡屋の店員(?)なのだが、眼鏡に対する愛情と知識はすさまじい。そして客に最適な眼鏡を薦めるだけでなく心の悩みまで解決するというスタイルに、共感を覚えたものだ。
実はこのようなスタイルの物語は多くの類型があるが、一歩間違うとたいへんお説教臭くなってしまう問題点がある(その代表例は「美味しんぼ」だろう)。本作は主人公が異様に艶めかしく、そのために抹香臭さを免れている。そう、この主人公は美人であるのはもちろんだが、単に美人なだけでなく、若いくせにとても色っぽいのである。おまけに正体不明のミステリアスさが魅力に拍車をかけている。
あっという間に連載が終わってしまい、作者名も忘れてしまったため、探せずにいたが、ふとしたきっかけで見つけたので、満を持して購入。
(2020/3/18 記)