鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「闘魂プロダクション マンガの描き方」

「What's Michael?」を読んだら急に読みたくなった。

「What's Michael?」は本作の続編であり、本作に登場する漫画家Kと編集者が、そのまま「What's Michael?」の第一話に登場する。確か小林まことは「前作が続いていると思っていて、猫が主人公の新しい漫画(What's Michael?)になっていたとは知らなかった」と述べていたような気がする。だから第一話で(主人公であるはずの)マイケルがいきなり死んでしまうのである。

本作でもマイケルそっくりの猫が登場する。もっともその猫も死んでしまう(漫画家Kに殺される)のだが……。漫画家Kのバカでドジな性格を強調するためだとしても、よくよく猫にとっては悲劇である。

ちょっと力を抜いたショートコミックである。まだ「1・2の三四郎」の連載が続いていたためか、かなり手を抜いたと思われる箇所も散見するが、ギャグ漫画家としての小林まことの片鱗は感じられる。

本当は本作の前に「闘魂プロダクション」というオールカラーのショートコミックがあった(本作のタイトルはそれを受け継いでいる)。雑誌の「モーニング」創刊号からの連載で、それなりに力が入っており、たいへん面白かった。残念ながらいまだkindleでは出ていない。本作もマイケルもとっくに電子化されているのだから、早く他の作品も電子化されてほしい。


漫画・コミックランキング

(2020/3/29 記)