鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「1・2の三四郎」3(パロディ解説)

p20. ラグビー部と格闘部の試合を見ようと県下の名だたるラグビー部の面々が集まって来る。青葉台の城山は「愛と誠」の青葉台高校のラグビー部のキャプテン。

p21. 東台寺の脇坂は、「おれは鉄兵」に登場する東台寺学園の剣道部主将。脇坂の向かって左は黒崎健時(この漫画では黒崎金時か)、その左は「釣りキチ三平」の魚紳さん。脇坂の右後ろは「フットボール鷹」(川崎のぼる)に登場するコーチ、ボブ・マッケンジー。城山の右後ろは「タフネス大地」(大和田夏希)の雪山大地。

p22. 2巻で登場した猪木子、安戸礼子、馬場子、雪出、子尊保布子らが再登場。彼女らはみなダンス部だった。

p36. レフェリーに暴行をはたらき反則負け……プロレスではないって。なぜ新聞部のトミ子までが巻き込まれているのか。

p67. 最後のコマの女生徒のうち、最前列右端は山葉圭にそっくりの子(2巻で登場)、左端は「愛と誠」の早乙女愛。真ん中の子も何かのキャラクターだと思うが(小林まことのタッチではないから)、今となっては思い浮かぶものがない。

p145. 猪木が日本プロレスを辞めた(辞めさせられた)いきさつについて話し始めたら止まらない気持ちは、僕にもよ~くわかります。

p146. 一コマ目の真ん中にいるヘルメットの人物は、「少年時代」(藤子不二雄A)のキャラ(僕はこの作品を読んだことがないため名前がわからないが、恐らくは進藤武)。二コマ目の左端は「おれは鉄兵」の加納。真ん中の人物も何かのキャラクターだと思う(この顔には見覚えがある)が、今となってはわからない。

p146. NWFは1970年代にアメリカに存在したプロレス団体。団体としては1975年に消滅するが、タイトルは新日本プロレスが管理・運営を継続することとなった。アントニオ猪木がヘビー級王座を長く保持したため、日本人にとってはなじみの深い名称である。

後半はラグビーの試合が佳境に入ったため、パロディネタもプロレスネタも影を潜め、真面目な学園スポーツ漫画になっているが、抜群に面白い。これが「1・2の三四郎」の真骨頂だと思う。


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(2020/4/24 記)