鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「彼女ガチャ」2

  • 吉宗「彼女ガチャ」2(芳文社

彼女ガチャ 2巻 (トレイルコミックス)

彼女ガチャ 2巻 (トレイルコミックス)

2巻で完結なのかと思ったが、たまたま2巻が最新刊だというだけだった(これはAmazonサイトへの不満だが、これが最終巻なのか、以下続刊なのかは、もっとわかりやすく表示してもらいたい)。

一応、このガチャの仕組みの説明らしきことも出て来た。女性は、ガチャに入る前に催眠状態にさせられ、ガチャに入っている間は眠っている。そして、ガチャを引いた男を好きになるようになっているという。ただし一定時間後にその催眠は解けるので、その後をどうするかは自分で自由に決めてよい……

そこは単に「そういうもの」だということにしておいた方がよかったなあ。変に説明されると粗が目立つ。

出会いは確かに大切である。そもそも適当な年齢の異性が周囲にいない、という人も多いだろうし、告白しても断わられるの繰り返し、という人も多かろう。ただ、好きな人から好かれて、両思いが確認できました、「その後二人は、いつまでもしあわせに暮らしました」で終わるのは童話の中だけ。恋愛は、両思いになることよりも、それを続けることの方が何倍も難しい。

そこで本作は、出会いに関しては思い切り簡略化し、「その後」に重点を絞った恋愛ドラマだ、という見方もできる。問題が起きた時に、「変な相手に当たってしまった、リセットしてやり直し」と思うか、どうしたら改善できるかを考えるか。ひとつの話を短く収めるため、戯画化しているきらいはあるが、なかなか考えさせられる話である。


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(2020/5/3 記)