鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ディアスポリス 異邦警察」1

15年近く前にモーニングに連載されていた作品で、当時からモーニングは毎週購入していたので読んではいたが、その時はあまり好きになれなかった。不法入国する外国人にいい印象を持っていなかったためだ。

たまたま読んでみて、夢中になって読み進めてしまった。ひとつは、この15年で多少は世の中のことを知り、嫌悪感が薄れたからかも知れない。彼らは何も犯罪を犯すために日本にやってきたわけではない。祖国にはいられないやむにやまれぬ事情があり、といって日本で難民申請も受け入れられず、不法入国せざるを得なかった人がいること。そして、不法であるがゆえに法の補語が請けられず、それがために彼らに何をしても罪に問われることはないと、彼らをターゲットに犯罪を働く人がいること。

現実には異邦警察のような組織はないのだろうが(あっても自分などが知るわけもないのだが)、あったらいいなあと思わせられる。

当時は気付かなかったが、警察署長の久保塚早紀の名は、久保田早紀から取ったものですね)。久保田早紀の「異邦人」にハマったのは割と最近のことである)。

なお原作者のリチャード・ウーは長崎尚志のことだそうだ。



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