鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「サイボーグ009 BGOOPARTS DELETE」1

トリビュート作品というか、別作者によるスピンオフ作品というか、そういったものは現在では完全にひとつのジャンルとして定着した感がある。サイボーグ009も、未完のまま作者が亡くなられたこともあって、いくつかの「続編」が描かれているようだが、岡崎つぐおの起用は「それだ」と思った。

岡崎つぐおは、「ジャスティ」「ラグナロック・ガイ」などの作品にみられるように、エスパーものやSFヒーロー・ヒロインものを描くことには実績がある。そして(これが何より大事だが)女性をちゃんと美人に描く。石森章太郎の描く女の子は、1960年代の基準ではかわいかったものの、21世紀の基準では「?」であるが、ファンは頭の中で必要以上に美化してしまうから、それを再現できることは重要だ。率直に言って、石森章太郎そっくりの絵が描けるより、フランソワーズ・アルヌールをより美人に描ける作家の方が、009の続編を描くのにふさわしいと考える。

復活したゼロゼロナンバーサイボーグの面々を、こんなきれいな線で見ることができてしあわせだ。もっとも、男性に関しては、ちょっときれい過ぎる気がするが……

ところで、例によってAmazonkindle版を購入したのだが、サイトでは全1巻と表示されていた。一冊ならと思って購入したものの、読み始めると結構な大作で、これで一冊で完結するのかなと思ったら、二巻へ続くとなっている。よく見たら発売が今年の3月。まだ一巻しか発売されていないという意味だったのだ。こういう時は「全一巻」ではなく「既刊一巻」と書くならわしだったはずだが、Amazonではそれが一切守られていない。だから完結しているのか、続きがあるのか、説明を読んでもさっぱりわからない。こういうのは本当に困る。ちゃんとわかるようにしてほしいと強調しておく。

今みたら、全二巻となっていた。間もなく二巻が発売されるからのようだが、もちろん二巻で完結するのかどうかはわからない。



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