鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「トラや」1

トラや 1巻

トラや 1巻

全15話。1~5話は「月刊マンガF」(太田出版)2000年9月号~2001年2月号、6~15話は「マンガ・エロティクスF」(太田出版)2001年Vol.1~2003年Vol.22に掲載。*1

ぐらいの情報は書籍の紹介ページに記してほしい。

kindle版は「電書バト」から出版。

さて、ページを開いて女の子のまつげがすごくて、僕の知っている南Q太の絵ではなく驚いた。まるで安野モモヨのような絵柄なのだ。よほど古い時期の作品かと思ったが、時期としては「オリベ」とかぶる。南Q太はもっと洗練された絵のはずだが、どうしたことか。掲載誌の傾向に合わせたとかの事情だろうか。

話は、けんちゃんとトラという大人のカップルのまったりした関係を描いたもの。お互いに相手に一途なのだけど、ガツガツしている風でもなく、無理せず背伸びせず仲良く付き合っている。その自然体なところが心地よい。

「オリベ」のように、そのままヤマオチなしでずっといくのかと思ったら、最後の数回で一緒に暮らすことになり、最終回でけんちゃんは結婚を決意する。

単行本は1巻となっているが、その後17年経っても2巻が刊行される様子はないから、これが最終回なのだろう。結婚後の二人も見てみたいけど、悪い終わりではない。



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*1:「マンガF」は2000年8月号が創刊号、2001年を最後に休刊。その後は後継誌「マンガ・エロティクスF」へ移行。2014年のVol.88をもって休刊。