鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「アオイホノオ」24

本書は予約しておいたので、発売日に入手した(感想を書くのは遅れた)。

前巻では「タッチ」で和也が死んだ経緯が語られたが、本巻では「みゆき」のアニメ放送が始まる。

前巻であれほど仲の良かった尾藤さんは本巻では登場しない。代わりに津田さんが再登場。津田さんは相変わらずホノオのことが好きなのだな。尾藤さんがホノオをリスペクトするのはわかるが、アニメもSFも漫画もほとんど興味がない津田さんが、ホノオのどこが好きなのか。しかしホノオは、部屋までのこのこついてくる女子を前にして、まるで関心がないようだ……。

前半は「みゆき」の解説に終始したが、後半は状況への準備になる。いつまでも大阪にいてはプロにはなれないと担当編集差に説得された炎は、大学を中退して東京へ行くことを決意する。

大作家芸術大学のような大学は、卒業したからといってプロになれる保証があるわけではなく、プロになれるきっかけをつかんだら、大学に固執せずそちらに進んだ方がいい、という雰囲気なのだろうか。授業料を親に出させているとを感謝したり申し訳なく思ったりするシーンはあるが、大学を辞めるに当たって親に全く相談していないのはいささか現実離れしていると思うが、あえてストーリーから省いたということなのかも知れない。

大阪を離れるにあたってトンコさんのことを思い出してくれてよかった。しかしトンコさんはホノオのことを一体どう思っていたのだろう。私の下宿へきてもええよ、と誘ったことがあったが(ホノオが誘われたことに気付かず実現しなかったが)、あの時部屋を訪ねたらどうなっていたのだろう。

そして引っ越しを手伝ってくれる津田さんのことは何も思っていないホノオだった。



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