鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「スクナヒコナ」1

スクナヒコナ (1) (FEEL COMICS)

スクナヒコナ (1) (FEEL COMICS)

あー、もうダメ。半分ぐらいまでは、これから面白くなるんじゃないかと思って我慢して読んだけど、主人公の女性の相手の男がクズ過ぎて無理。いいところが何もないし、そんな男に献身的に尽くす主人公にも何も共感しないし。

南Q太という名前はずいぶん昔から知っていたが、きちんと作品を読んだことがなかった。ここ最近、立て続けに15冊ほど読んでみて、わかったことがある。「ひらけ駒!」はこれまでの中で一番長く続いた作品だというが、それは当然だろう。宝は明るくて前向き。母親は離婚したっぽいが、元夫(宝の実父)はすがすがしいくらい全く出て来ない。さわやかな部分のみを抽出した作品だから、多くの人から支持されたのだ。

南Q太の作品には作者自身やその家族を投影させたとおぼしきキャラクターがほぼ必ず登場する。「ひらけ駒!」の宝の母、「ポップライフ」のさくらがそう。一人息子がいることも同じ。キャラクターの年齢は作者自身に一致しているのだろう。本作の主人公の紺は28歳だが、20年近く前の作品だから、当時は作者がそういう年齢だったのだろう。だから息子はまだいない。

そこまではいいのだけど、ダメ男の描写にかけても結構うまい、というかリアルだということもわかってしまった。「ポップライフ」はまだほのぼのの度合いの方が大きかったから読み進められたが、毎ページダメ男で……。

いつの日か気にせず読める日が来るかも知れないが、今はここで本を置く。



漫画・コミックランキング