鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「プレイボール2」11

実力で一枚も二枚も上回る谷原を相手に、谷口、丸井、イガラシが塁に出て、倉橋が3点タイムリーで先制。守っては松川が伸びのある速球で5回を1点に抑え、リリーフのイガラシも2回をゼロに抑える。が、3イニングス目に1点を取られ、その後を投げた谷口、井口、さらに松川、イガラシと投げるも抑えられず、8点を取られてしまう。丸いが一人、奮闘して3アウトを取り、「6点差がナンダ、最後まであきらめねえ」と叫ぶ……

前日は試合がなく、一応完全休養日としていたが、何もしないのが不安でついつい練習をしてしまった墨谷ナイン。一方、私立強豪校である谷原は、練習の質と量が都立(の墨谷)とは違う。試合終盤になっても派手な長打は狙わず、コツコツ打ち返してスタミナが途切れず、その結果が8回の集中打を生む。

都立高と私立強豪校との根本的な違いを示しつつ、高校生である谷口の指導・管理法の限界も示す。このあたりが原作には決してなかった「コージィ城倉らしさ」ということになろうか。

生意気な口調とは裏腹に、試合では(少なくとも打撃面では)記憶に残る活躍のなかった倉橋の先制タイムリーや、丸井が内野手の要として縦横無尽に活躍することなどは、とても気持ちいいものだ。一方、墨谷二中での全国制覇レギュラーメンバーである島田にいいところがないのが残念だ。


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