鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「シャーロッキアン!」3

第19話

僕も、「緋色の研究」でホームズと出会ったワトスンが、ブルドッグの子犬を飼っていると言っているのに違和感を覚えていたし、後半でホームズが子犬を毒殺するのにも厭な感じを受けていたのは確かだ。それらをつなぎ合わせる解釈。素晴らしい。

第20~21話

愛里との距離をぐいぐい近づけようとする洋と、洋のことは好きだけど飛び込めない愛里とのシーソーゲーム。車先生のやつれ具合が異常。

さて、ワトスンは三回結婚しており、メアリは二番目の妻だった、というのが定説であり、一回目の結婚を無視しているのは解せない。ただし、メアリと別れた後ワトスンが再婚したのは、メアリが望んだことだった、という解釈はとてもよい。

第22~24話

愛里の名前がアイリーン・アドラーからとったことに、ここまで読んでようやく気付いた。僕はホームズにもワトスンにもなれそうもない。

さて、アイリーンが事件後、ボヘミア国王からお金をせびろうとしていた説、国王の子を宿していた説、どちらもありそうで興味深い(ただし自分は組しない)。元カレのことなどとっくに吹っ切った様子のアイリーンに対し、国王は元カノに未練タラタラな様子だから、いずれほとぼりが冷めた頃にアイリーンとよりを戻そうと声をかけるような気がする。その時、身を守るために写真が必要だと考えたのではないか。僕はそう受け取っている。

愛里は洋を振ってしまった。

第27話

車先生がついに愛里に告白し、愛里はそれを受け入れる。二人の気持ちの変化は面白いけど、年齢差のことはとりあえず措くとしても、教師と生徒だから、手放しで祝福はできないな……。

しかし、アイリーンは若くして亡くなられたと僕も思い込んでいた(深町真理子訳、石田文子訳でもそうなっていることを確認した)。そうでないとする説は初耳。そうであってほしい。


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