鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「わさび」4(完結)

わさび 第四集

わさび 第四集

一巻
  • 1/5:昔の写真がある。1978/4/14に絹子が大学入学したとあるので、18歳とすると、1963/11/17は3歳。この時の隆太郎は30代というがそれ以上は不明。33歳とすると絹子とは30歳差。1987/4/12が隆之介のお食い初めとある。この100日前は1987/1/2で、絹子は27歳。結婚したのがいつかは不明だが仮にその一年前とすると、隆太郎56歳、絹子26歳。
  • 4/20:ふみは学生時代に「あけみ」という源氏名でアルバイトをしていた。隆太郎の職業は大学教授。
  • 5/21:高校時代の制服を着た絹子に興奮する隆太郎。隆太郎がいつごろから絹子と結婚したいと思うようになったのかは不明だが、少なくとも彼女の高校時代には「そういうこと」を考えていたようである。
  • 8/8:帯刀家のお手洗いはとても広い。どれだけの大家族が暮らす前提で建てたのか、この家は。
  • 8/15:隆太郎(64)、隆太郎の母:八重(88)、姉・隆江(68)、隆江の娘・益子(45)、益子の娘・瑞穂(14)、隆之介(6)、妹・隆世(55)、隆世の娘・初子と次子(双子:34)……みな健在。母親が田舎で健在ということは、隆太郎が住んでいる家は代々帯刀家のものではなく、隆太郎が自分で建てた家なのか? なお隆太郎らはこの帰省にふみも連れて行っている。連れて行く方も、受け入れる方もあまり普通ではないと思うが、そろそろふみも同化してきたか。
二巻
  • 10/9:隆太郎が隆之介に煙草を買いに行かせていた。が、これまでふかしているシーンはない。
  • 10/10:この家にはテレビがない。ついでにビデオカメラもビデオデッキも自家用車もファミコンもない。(電話はある)
  • 11/8:隆太郎が煙草を吸っていた。なお、登場人物が煙草を吸うのは全巻を通じてこの時の隆太郎のみ。
  • 11/23:いたずら電話を隆太郎が撃退。この時ふみは、いたずら電話の主が電話の向こうで何をしていたかを正確に理解していたと思われる。
  • 2/3:帯刀家の風呂は広い。絹子と隆之介とふみが一緒に入ってもまだ余裕がある。しかし従業員と家族が一緒に風呂に入るか!?
  • 3/7:洗濯機もない。たらいで洗っているらしい。
  • 4/1:隆太郎、定年。公務員と言われているから国立大学の教授だったか。国立の定年が65歳なのか? なお定年後も非常勤として仕事は続ける模様。
  • 4/20:昭和34年に隆太郎が29歳であったことが判明。上記での考察は正しかった。
三巻
  • 5/31:物語の中でも今は1995年らしい。ふみは中学の時の先輩と会うことになり、腋毛を剃るかどうか悩む。「……別にマズいことは期待してないけど、ね。念のため。念のため」と逡巡するさまが可愛い。ふみの年齢が不明だが20代前半か?
  • 7/2:隆之介の同級生のゆみこちゃんが仙台へ引っ越し。隆之介はちょっと好きだったらしい。
  • 8/31:ふみ初の着物姿(浴衣か?)。
  • 10/17:ふみは友達がいない。
  • 12/22:ふみの給料は手取り14万2000円(賞与年2ヵ月)とのこと。終日拘束されてこの金額はずいぶんと安いと思ったが、食と住が保証されており、衣服も奥様が若い頃の服をポンポンくれる環境であれば、安くはないのか? ともあれ、隆太郎にこれだけのお金を払えるのは謎である。
  • 2/4:ふみは24歳。
  • 2/11:ふみが隆太郎に携帯について講釈。
  • 作者あとがきによると、ふみの部屋は四畳半だそうである。あれだけ広い家なのに、ふみの居室はそんなに狭いのか……。
四巻
  • 7/15:隆之介、担任の先生のことを好きになる?
  • 9/9:「老人の日」が1966年に制定された、比較的新しい祝日であることを初めて知った。
  • 9/23:ふみは23歳(24歳目前)とある?? 彼氏いない歴4年と少し。4年前は彼氏がいたのか。
  • 1/5:ふみが見合い。絹子によると「だんな様なんかおじい様の家で3歳の私を膝に抱いて以来、心に決めていたのよ」とのこと。高校時代ですらなかった……!
  • 2/18:どうやらこの家には炊飯器もないらしい。
  • 4/14:1997年、ふみは帯刀家を出る。地方都市でOL→上司と不倫→横領して北へ逃亡→安酒場でアケミとして働く→常連客のガンちゃんと(中略)→さらに北へ→(中略)→北の最果てへ→40を過ぎて定食屋で住み込みで働いているところへ隆之介が迎えに来る……というのはふみの妄想なのかと思ったが、本当にあったことなのか? 2038年、帯刀家当主となった隆太郎、絹子、ふみ、隆文(恐らく隆太郎の子であろう)の四人でだんらんをしている風景で終わる。隆之介の妻の不在が気にかかる。

ともあれ、とりとめのない日常短編ギャグ漫画になんとも壮大かつシュールなラストだ。お見事。


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