鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「少年三白眼」

別冊少女コミック」(小学館)掲載作品。

1 当世幽霊気質 デビュー作 1991年4月号
2 MaMa 1991年8月号
3 少年三白眼 全3話 1991年10月号~
4 続・少年三白眼 全3話 1992年4月号~
5 新・少年三白眼 全7話 1992年8月号~

私屋カヲルの最初期の作品集。「少年三白眼」というタイトルだが、実際には上記1~3が収められている。

絵も内容も、その後の作品からは想像がつかない。絵柄は初期の吉田秋生を彷彿させる。というより、当時の小学館系ではこういうタイプの絵が多かったような気がする。

主人公は三白眼で、目つきが悪いため、友人からは怖がられたり、教師からは生意気だと思われたりして学校になじめず、転校を繰り返してきた。が、ここ鳩胸中学校では、ドタバタ騒ぎを起こしながらも、仲間もできていくという学園コメディ漫画。

三白眼とはあまり日常生活では使われない言葉だが、本作においてはちょっと差別的なニュアンスがあり、令和の世であれば生まれなかったであろうと思われる。

ただし画像検索してみると、三白眼の代表的な俳優として、綾野剛松田翔太松山ケンイチあるいは北川景子多部未華子、杏などが出てくるので、目つきが悪いどころか、美男美女のオンパレードである。「三白眼=目つきが悪い=みんなに嫌われる」という図式がどこから生まれてきたのかは謎。


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