鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「リッキー台風」8

  • 平松伸二「リッキー台風(タイフーン)」8

リッキー台風 8

リッキー台風 8

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2~3日で全9巻の紹介を一気にしてしまうつもりでいたのだが、遅々として進まない。書くのは大変だ。

8巻冒頭でスーパーマンことクラーク・ロビンソンの見せるデモンストレーションは凄まじい。新宿の高層ビル街の屋上に大砲を備え付け、弾丸の代わりにクラーク自身が砲身に入り、撃たれて飛び出し隣のビルへ飛び移るというのである。しかもビルとビルの間にはヘリコプターで防弾ガラスが吊り下げられている。そのガラスに向かってマグナムを撃ち込んだがヒビすら入らなかった(銃を撃つ男は「ドーベルマン刑事」の加納錠治に似ている)。

いざ、クラークは大砲から発射され、ガラスを叩き割り、向かいのビルに無事飛び移る。そしてリッキーに挑戦を表明。リッキーはその場でクラークに喧嘩を売るが、クラークに投げ飛ばされ、あわやビルから落ちるところをテリーに救われる。

まあ、絶対にあり得ないと思われることが4つも5つも重なって、どこから突っ込んでいいかわからないが、とにかくクラークはまさに超人的な肉体と運動神経を持っていることが示された。

全日本プロレスの道場でリッキーはテリーを相手取り試合に備えるが、クラークに怯え、委縮してしまっている。そこへやってきたクラークに「テリーくん程度にやられるようでは……」と言われて腹を立てたテリーがクラークに喧嘩を売り、ビルの屋上でリッキーを投げたようにテリーを投げようとした技を逆手に取って攻撃。クラークは高速ジャイアント・スイングでテリーを投げ飛ばす。これこそがクラークの必殺技と見たリッキーはテリーを伴って山へこもり、特訓を行なう。

クラーク・ロビンソン vs リッキー・大和(NWA/AWAジュニアタイトルマッチ)

試合開始早々クラークはリッキーをジャイアントスイングで場外に投げ飛ばす。が、リッキーは立ち上がってリングへ戻る。クラークは凄まじいスピードとキレの技を次々にリッキーに仕掛けるが、リッキーが血を出し、それがクラークの顔にかかってから様子が変わった。再度、ジャイアントスイングを繰り出すが、今度はリッキーがそれを破る。クラークの圧倒的優位は変わらないが、クラークも瀕死のリッキーを仕留められずにいる……

血を見て豹変するのは「あしたのジョー」の金竜飛を彷彿させる。金 竜飛は気が触れて隙ができたところをジョーに突かれるが、クラークは何が変わったのかはよくわからない。残忍・冷酷になったということらしいが、もともとクラークはリッキーを倒すつもりで全力でぶつかってきたし、豹変後も凶器を使ったりするわけではない。



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