- コージィ城倉「キャプテン2」3
話は面白い。面白いのだが、これは完全に「プレーボール」の世界だ。これを「キャプテン」というタイトルで発表するのはいかがなものだろうか。
近藤が墨谷高校に入学。イガラシはよく打つがパワーは井口が上。その(二年生の)井口より三年生の松川の方が飛距離は上。その松川より監督にして浪人生の谷口が上。近藤はさっそく竹バットの洗礼を浴びる。
井口は近藤が硬球を怖がっていることを見抜き、特訓を買って出る。一年前に丸井が自分を鍛えてくれたことの恩返しだ。しかし組んで一緒に練習をしているうちに近藤の非凡な才能に気づき、投手の即戦力として使えることを丸井に進言。近藤の女房役は自分にやらせてほしいとも。
谷口は予備校の知り合いの知り合い(元野球部)と話をするうち、彼の出身校(お花茶屋高校)では食事をしての身体づくりを練習に取り入れていたと知り、教えを請いに行く。その後、墨高野球部では、練習の前とあとにご飯を三杯ずつ食べることになる。目標は夏の大会までに体重を3kg増やすこと。(練習の直前直後にドカ食いして大丈夫かしら。)
お花茶屋高校は、割とまともな練習をしていて、部員の能力も低くないが、大会になると勝てない。これは部費が少なくて遠征ができず、練習試合ができないから。実戦不足で大会に臨むために実力が発揮できないのだ。そこへ事業で成功したOBが大金を寄付し、対外試合を組むように言い出す……
予備校で谷口に興味を抱く女性陣の顔は、ちばあきおではなくちばてつやのタッチだ。