鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ロジックツリー」上・下(完結)

2021年6月10日、上下巻同時発売。「Wings」2015年12月号~2021年2月号掲載。

今朝の東京新聞のコラムで、ブルボン小林が「今年の漫画ベスト5に挙げたい」と推していたため読んでみようかという気になり、さっそく買い求めた。

内容の紹介は難しい。ひとことで言えば高校生の女の子の蛍(けい)の成長譚、ということになるのだろうが、わずか二冊にいろいろなものが詰め込まれ、時間も経過し、わちゃわちゃしてつかみどころがない。ブルボン小林のいう「よそんちの……やりとりをファミレスの後ろの席で漏れ聞くような魅力」は言い得て妙である。

とにかく、上巻を買って読んでみて、すぐに下巻も買ってしまった。読み応えのある作品だった。今年のベスト5に入るかどうかはともかくとして。

この作者の作品は初めて読むが、こういう雰囲気の作品はどこかで見たことがあるような気がして仕方がない。吉富昭仁衿沢世衣子か……と思って彼らの作品を読み返してみたが、別に似ていない。表紙のタイトルデザインは和山やまの「夢中さきみに。」に似ているような気がしたが、並べてみても似ているというほどではない。うーん、この既視感は何なのだ。あ、目元には近藤ようこ、笑った顔には星里もちるが入っていると思う。

追記(12/21)

高松美咲かとも思い、読み返してみたが、やはり似ているというほどではない。