2017年4月刊行。
リュウは女の子の格好をするのが好きな医学上の男性だが、タラハシが好きだった(タラハシのことは親友だと思っているのか恋愛的に好きなのか確信がなかった)。いまさらだけど、この学校は男子がスカートを穿いていてもおとがめなしなのだ。いい学校だ。
そういえばこの学校は制服がない。みんな学生服っぽい服を着ているから気づかなかったけど、着ている服がみんなバラバラ。各自が考える高校生らしい格好をして来ているということか。
過去に無用力をコントロールすることが研究されたことがあり、増幅装置(のついたベルト)が開発されたことがあったけど、それには強烈な副作用があるため開発が放棄された経緯があった。
さて、3巻では最後の謎、ウイルコさんが締めくくる。なぜ彼女は一人、ちんちくりんの背丈なのか。なぜなんでもお見通しで、いつも悟ったようなことを言っているのか。この謎が解き明かされたところで物語は大団円を迎える。
個々のキャラがよく立っていて魅力的な人が多いので、これからも何度も読み返すことになるだろう。
表紙はなんの絵が元になっているのかわからなかったが、いしたにまさき氏のコラムに教えられた。ディエゴ・ベラスケスの「ラス・メニーナス(女官たち)」だそうだ。この絵は知らなかった。