鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「エルフ姫、堕落する」2

2017年6月28日刊。

1巻でリアは(エリーナも)ヤスユキと百合花の所属する文芸部に入ることになったのだが、そこには薫という男の娘がいた。顧問の早川美帆が本巻で登場。そして、これらのメンバーでの部活動や学園祭、あるいはドタバタな日常生活が面白おかしく描かれる。なぜ悪魔を召喚しようとしてリアが召喚されたのか、どうすればエルフ王国へ戻れるのか、については1ミリも話が進んでいない。戻れないことをリアたちが寂しがったり悲しがったりしている様子もない。

リアたちはここでは魔法が使えないため、普通の人間と(容姿の一部が違うだけで)何も変わりがない。そのため、「エルフ王国から召喚された……」という設定は落ち、「男の子の家庭に、若くて可愛くてグラマラスで世間知らずな同世代の女の家族が急に増えた」ほのぼのコメディ漫画の路線をひたすら進んでいるように見える。まあそれはそれで面白いからいいけど。

タイトルの「堕落する」の意味がよくわからない。姫としての使命や誇りを捨て、日本での生活に安住し埋没していることを指しているのか。



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