鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「ボッコちゃん」

「にぎやかな未来」の解説を読んで、星新一という作家がいたことを思い出した。昔は本当に好きで、文庫本で出た著書はほとんどすべてもっているはずだ。読み直したいと思い、どうせなら最初から、ということで最初期のショートショートを購入。

星新一の代名詞的作品「ボッコちゃん」が含まれている作品集であり、恐らく最も売れた本と思われる(公式サイトによれば、2022年3月時点で、「ボッコちゃん」が262万部で一位、二位は「きまぐれロボット」で247万部となっているが、この数字には単行本、電子書籍の分が含まれていない)。

改めて読んでみると、実に多彩で驚く。「殺し屋ですのよ」と「生活維持省」は特に印象に残る作品。からっと書いているけれど、どちらも実はすごく恐ろしい話だと思う。

すぐれた作品もあるが、全体的には文章が洗練されていない。最初期の作品であるから、そこは致し方ないところだ。



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