鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「幸せな恋、集めました。」

2019年9月19刊。短編集で28話所収。本作はマンガワンにて2019年4月28日より連載中。

立葵さんのtwitterでは最新話が紹介されており、RTでタイムラインに流れてきた。面白かったのでマンガワンに行って第一話を読み、とても面白かったので単行本を購入した。悔いなし。

主に若い男女のほのぼの恋愛話だが、タイトルにある通り、すべて幸せなシーンのみ切り取っているところに大きな特徴がある。

恋愛物語はエリック・シーガルの「ラブ・ストーリーある愛の詩)」以来、バッドエンドでなければいけない呪いがかかってしまった。この呪いを解いて、「誰も不幸にならなくてもラブストーリーは描ける」ことを示したのが新井素子である、と僕は考えている。恋愛漫画の系譜はどうであるか、よくわからないが、ハッピーエンド「だけ」で読める作品を作るというのは、とてつもなく大変なことなのではないかと思う。

現実世界は次から次へと大変なことが起きるのだから、二次元の中でくらい、何の心配もせずしあわせな気分にひたりたい。そういう気持ちを叶えてくれる作品である。



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