鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「国鉄貨物営業室」

  • 池田邦彦「国鉄貨物営業室」

2019年2月24日刊。表紙を含めて32ページ。裏表紙や奥付がないのは不満。

「カレチ」連載中に浮かんだストーリーを、発表の当てのないまま作品化したものだとか。単行本未収録作品となってしまったが、電子書籍なら一話だけでも本になると、書籍化された由。これが電子書籍の威力だ。

昭和40年代初頭、貨物駅の営業室に配属されたキャリア組の若者と、現場叩き上げの営業マン。わずかな経験で出世していくキャリアに反感を持つベテラン営業マンは、陥れを画策し、キャリアは、客の前で正論を吐き怒られ……

「この先」が気になるところだが、短いからいいのかも知れない。「カレチ」のスピンオフ作品と考えてもいいのかも知れない。

池田邦彦は、(古い)鉄道の話と人情噺のミックスが真骨頂だと思う。



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