鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「LOVEもLIKEも好きのうち」

オリジナルは2019年11月24日刊。kindle版は2020年3月6日刊。この2020年3月6日には一気に6冊(の元同人誌)が(ナンバーナインから)刊行されているが、この日は作者二冊目の商業単行本「ヒトゴトですから!」の1巻の発売日でもある。表紙などを含め、全32ページ。kindleで販売されている作者の同人誌は、これが最後と思われる。

黄瀬さん(26歳)は一緒に仕事をしているコンサルタントの紺野さん(42歳)が好きで、ことあるごとにその意思を伝えていたのだが、紺野さんからも「ありがとう、私も好きよ」と言われて終わりになる。違うんです、私の気持ちはlikeじゃなくてloveなんです、と思ってもそれは伝わらない。そりゃそうか、フツーはまさか女に好かれてるなんて思わないもんね……

仲良くなれても、それ以上に進めない。GLならではの悩みであり、その点が面白かった。もっとも男女の場合、仕事帰りに食事くらいは誘えても、休日に呼び出すことはできない。それをするということは、男女としてお付き合いしましょうという意思表明であり、誘う方も受ける方も、それなりの覚悟が必要になる。同性同士だと、とりあえず一緒に遊びに行くということはある。もっとも、一方が恋心を抱いているのに、それを抑えて、ただ一緒にいられれば満足かといえば、難しいところだ。

トイレで告白した時に、それを偶然聞いてしまった見知らぬ人がドキドキしているシーンがなにげによかった。



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