鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「プロレススーパースター列伝」

1980年~1983年の「週刊少年サンデー」連載作品。オリジナルは少年サンデーコミックス(全17巻)だが、その後デジタル・リマスター版が刊行され(私が持っているのはこれ)、今年に入って新装版がゴマブックスから刊行されている。現在、新装版は超安価である。

デジタル・リマスター版はなぜかオリジナル版と順序が入れ替わっている。新装版もこれに倣っているようである。どうせならオリジナルの順番に戻してほしい。また、カール・ゴッチ編が少年サンデーコミックスでもデジタル・リマスター版でも未収録なのは謎である。新装版ではどうなっているか不明。

7、8巻は「なつかしのB・I砲!G馬場とA猪木」である。今朝、アントニオ猪木の訃報に接し、紹介しておく次第。本作はドキュメンタリーの体を装っているが、虚構が多いことは連載時から指摘されていた。が、梶原一騎だものそんなことを気にしてはいけない。そもそもプロレスのギミックのうちだと思えば何の問題もない。

この「なつかしのB・I砲!G馬場とA猪木」は何度読み返しても名作だと思う。猪木をシゴキ抜く力道山が猪木に本心を打ち明けるシーンや、新日本プロレスの旗揚げの際に来日する外国人レスラー(が、いないこと)をカール・ゴッチが告げるシーンなど、涙が出てくる。本当に話の作り方がうまい。



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