鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「不思議な夢物語」(全3巻)

オリジナルの発行日と出版社は不明。恐らく集英社ジャンプコミックスだろうと思うが。kindle版は3巻とも2020年9月28日、グループ・ゼロ刊。各巻60ページ前後。なぜこんなに薄いのか、紙の本では一冊だったものを三分冊としたのだろうか?

コンタロウ週刊少年ジャンプに連載された「1・2のアッホ!!」(1975~78年)が大ヒットして一時代を築いた漫画家である。野球というスポーツを題材としたギャグマンガ、という新しい分野を開拓した作品だった。小林まことの「1・2の三四郎」(1978~83年)も江口寿史の「すすめ!!パイレーツ」(1978~80年)も、そのフォロワーである。

コンタロウはその後も青年誌に「いっしょけんめいハジメくん」(ヤングジャンプ、1981~85年)がスマッシュヒットするなど、ギャグ漫画家として知られるが、実はシリアスな作品も描いていて、それが意外に面白い(らしい)。

Amazonを漁っていたら「不思議な夢物語」が電子化されていたから、一括購入してみた。

夜に見る夢の話ばかりではない。「奇妙な味」のショートストーリー集だ。ブラックな香りのするものが多く、かなり残酷な話もある。引き込まれる設定に、意外な結末。短編のお手本のような作品ばかりだ。



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