鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「らくがき学芸会」

オリジナルは2015年8月16日刊、kindle版は2020年7月3日刊。

上倉エク「ひやけぼれ」、カツヲ「私の友達はオチがない」、田辺夕方「八月と花束」、若林稔弥「芥川先生の人間観察」の四編からなるオムニバス短編集。

めちゃくちゃ面白い。若林稔弥以外はすべて初見の作家だが、それぞれに色があって読まされる。構成もなかなかよく、心がシュワっとさせられたあとで笑える作品が配置されているなど、作風の違いも楽しめる。

ただし、唯一残念だったのが、「私の友達はオチがない」の中に「八月と花束」のストーリーを予見させる内容があったことで、そのため「八月と花束」を半分も読まないうちにオチが予想できてしまった。予想できたからどうだということはないのだが、最後のコマはサプライズでありたかったなとは思った。



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