鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「750ライダー」1~5

自分は高校時代、仲のいい友人も彼女もおらず、息苦しさを感じながら日々を過ごしていた。この漫画の登場人物こそが自分の代わりに青春を謳歌してくれている、と感じ、毎週金曜日にこの作品を読むのだけが楽しみだった(金曜日発売の「週刊少年チャンピオン」に掲載されていたため)。

もちろん感情移入していたのは、初期のワイルドな早川光であり、彼をそっと慕う委員長だ。ところが途中から急激に作風が変化し、ニヤけた顔で委員長にデレデレするだけのほのぼの学園漫画に変わってしまった。自分の青春は終わったと思った。

その後、「月とすっぽん」や「一・二の三四郎」など、自分の青春を投影できる作品を探し続けたが見つからない。結局、自分の人生は自分が生きなければならず、誰かが、少なくとも漫画の主人公が代わりに生きてはくれないのだ、ということを悟るのは、もう少しあとの話。

本稿では5巻までリンクを張っておくが、単行本は9巻まで買った。読み返してみたが、つくづく名作だと思う。この巻あたりまでは。



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