鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「魔法の最期」

  • つぐみ「魔法の最期」

2018年10月23日刊。表紙を含めて74ページ。ちなみに扉・奥付・裏表紙はない(残念)。

もう4年以上も前、リリース直後に読んだのだが、ふと読み直して感動した。こんなすごい話だったのに当時は印象に残らなかったのか。

魔法使いが忌み嫌われている世界。魔法使いといっても、いわゆる「魔法」は人間の命を消費するので、先代が禁忌にした。そのため、迫害されても仕返しをすることができない。もとより彼女らはそんなことをするつもりはなく、病人やけが人の介護をすることで細々と生き延びてきた。

そんなある日、捨て子を見つけてしまった。魔法使いに育てられたとなれば、この子もただでは済まないが、見捨てれば死んでしまう……

三人の魔法使いも、男の子も、みなが常に「誰かのために」生きているところがいい。

アデルが若返った時、男の子と結ばれるのかと思ったが、そうではなかった。妻帯後、アデルと親しい関係を続けることを、妻が疑ったりしないところも良かった。そういう話ではないのだ。

ラストシーンは泣ける。



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