- 山田ヒツジ「デキる猫は今日も憂鬱」1(シリウスコミックス)
2019年4月9日刊。
猫の諭吉は凍死寸前のところを福澤幸来(さく)に拾われた。しかしこの主人は生活能力が壊滅的。幸来がまともな生活を送り、働いて稼いでくれないと、自分の生活も成り立たないと考えた諭吉は、家事一切を引き受けることに……
しゃべる猫、思考する猫は存在するが、家事をする猫というのは初めてではないか。諭吉は目は釣り目で怖いし、しゃべらないし、舌打ちするし、でもやっぱりかわいい。猫だから。
余談だが、仕事はできるが家事のできない女性、というのは、「かわいすぎる男子がお家で待っています」(高瀬わか)のレオとかもそうだけど、「女性は家事ができて当たり前」という前提があるからこそ、「何もできない」ことにギャップを感じるので、そういう前提がまだあるのか、という点は感慨深い。今どきの20代の独身だったら、男も女も家事能力はたいして変わらないだろうと思うが、実際にはどうなのだろうか?