鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「僕はまだ野球を知らない Second」3(新刊)

  • 西餅「僕はまだ野球を知らない Second」3

2023年2月3日刊。

浅工は四回戦で野球の名門・十条学院と対戦。投手の長浦はどうも精神状態が普通ではないが、なんとか抑える。打線も相手投手にくらいついていく。十条が浅工を嘗めていて、油断があるのと、浅工が十条をよく研究している相乗効果で、6回を終わって6-4と健闘している。長浦も調子を上げつつあり……

ミスをしたり、思い通りの結果が出なかったりすると、十条のベンチでは監督の怒号が響く。それを聞いた浅工の宇佐監督が「怒声はそれを耳にしたすべての者のパフォーマンスを下げるのに……」と呟くあたりが本作の真骨頂。

観客席では、怒鳴る十条ベンチを「高校野球はこうでなくちゃ」と持ち上げる人がいて、その後、記者が宇佐監督を取材する回想シーンが入るのは、本作としては必要なのだろうが、試合中は試合をさくさく進めてほしい。

おまけ漫画18ページは、西餅のセンスがよく出た爆笑ものであるが、こういう漫画を描いている暇があったら本編を進めてほしい、というのも正直な感想だ。



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