鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「真田魂」 4(新刊)

2023年3月29日刊。予約していたため、発売日に入手。

物語の前半は秀吉による北条戦の攻防。「のぼうの城」以外のことをあまりよく知らないので、興味深く読んだ。北条家に伊達から味噌が届いたエピソードは、「政宗さまと景綱くん」のアナザーストーリー。

前巻までの「真田魂」はもちろん、「信長の忍び」でも「黒田官兵衛」でも「政宗さまと景綱くん」でもピンピンしている秀吉が、老い衰え、亡くなったのは、さすがにちょっとくるものがあった。

その後の家康の上杉攻めから一転、関ヶ原に向かうまでが物語の後半。有名エピソードがたくさんでてくる。なるほどこう描いたのかとニヤリ。第二次上田城戦の前で終わり。5巻はいつ出るかな……

北條氏政、北條氏直は、戦国大名という点では足りない点が目につく。秀吉を過小評価せず、早い段階で降伏していたら、北条家がなくなることはなかった。しかし、領国経営を非常にうまくやっていて、領民からの信頼が篤かった、ということに言及していたのはとてもよかった。ともすれば戦の強弱だけで語られる大名だが、本来の役割は領国経営。争いごとのない平和な世を作り、産業・文化を育成していくことは、本来最も評価されるべきことのはずだ。



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