鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「軍師 黒田官兵衛伝」 6(新刊)

2023年3月29日刊。予約していたため、発売日に入手。秀吉の四国攻めと九州攻めが描かれる。

北条家もそうなのだが、秀吉の強大さをわかってはいても、武士たるもの、一戦も交えず黙って降伏することはできないものなのか。恭順して手を組めば、戦をせずにすむ、家臣も金も失わずに済む、とは考えられないのか。

長曾我部元親は、もともと恭順するつもりだったが、いけいけの家臣を説得するために敢えて一戦交え、負けたところで降伏した。北条氏は降伏する時を間違え、滅亡に追い込まれてしまったが、長曾我部は土佐一国を守れた。こういう「駆け引きの妙」がきちんと描かれているのがすごいと思う。

九州攻めは、その後の黒田、佐々など有力大名の転封、そして唐入りが控えているため、四国攻めとはまた状況が異なり、緊迫感がある。

「真田魂」と違い、秀吉はまだ生きている。関ヶ原どころか、朝鮮攻めもこれから。物語は今後「真田魂」が先行していくのかな。



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