鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「月刊すてきな終活」

  • 小坂俊史「月刊すてきな終活」(バンブーコミックス)

2014年11月27日刊。

ノローグで語られるスタイル、基本はギャグなのだが、しんみりとさせたり、いろいろ考えさせられたりする内容は、「中央モノローグ線」に通じるものがある。

16人の老若男女が自分の死を意識し、起きる珍騒動を描いたもの。各話に登場する「余命1年の女」を含めると17人。最終話は第一話に登場した「むつみ」が再登場して終わる構成は見事(もっとも、名前が同じだけで同一人物かどうかは明言されない)。

あとがきによれば、「二年後に“終活”という言葉がブームになっていればバカ売れ」というギャンブルで始めた連載だそうだ。自分の感覚では、2011年の映画「エンディングノート」で“終活”という言葉がブーム(一過性の話題)となり、その後はむしろ定着したように思われる。

本作は、連載終了後10年近く経つが、内容は古びていない。



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