鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「修羅の刻」伍、六

伍は1994年4月1日刊、六は1994年5月1日刊。「月刊少年マガジン」1993年11月号~1994年3月号掲載。

初めての女陸奥の登場。正確には「陸奥を名乗る女」ではあるが、陸奥圓(つぶら)を中心に話が進む。

宮本伊織に勝負を挑む陸奥圓。そこに現われる正体不明の天斗(たかと)。宮本武蔵に匹敵する剣豪・柳生十兵衛が登場。宮本伊織もなかなかの腕前だ。陸奥圓は勝てるのか? また天斗の正体は?

面白いと思ったのは、一般に隻眼といわれる十兵衛は、実は目を鍛えるために片目を塞いでいるだけであり、眼帯を取ると動きがよくなったこと。「ドカベン」で土佐丸高校が選球眼をよくするため全員片目で試合をしていたことがあったなあ……。

圓は真田幸村の遺児であり、猿飛佐助に育てられ、忍びの技を仕込まれていた。陸奥を名乗ったのは、御前試合に出るため。御前試合に出たかったのは、家光を暗殺するため……。当初、天斗は、伊織には勝てるが、十兵衛には勝てない(かも知れない)と言っていた。が、圓の正体が看破されたあと、自分こそが陸奥であると名乗り、「陸奥天斗は十兵衛にも負けない」と言い出すところもちょっとカッコよかった。

時代的には壱に続く話で、子どもだった伊織が成長して登場。武蔵も老いた姿でチラリと登場。天斗は八雲の子らしいことが暗示される。とすると、母は詩織か?



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