- 篠原美季「よろず一夜のミステリー 水の記憶」(新潮文庫)
2012年4月1日刊、文庫書き下ろし。
蔵書の再読、のはずなのだが、読んだ覚えが全くない。つんどくだったか……とも思うが、「青春ミステリー」など、そもそも自分が買いそうな本には思えず、古書ならまだしも、なぜ新刊でこの本を買ったのか不思議。
裏表紙には次のように記されている。
大学生の日比野恵がアルバイトを始めたのは、都市伝説などを扱う不思議系サイト「よろず一夜のミステリー」。ある日、そこに不穏な投稿が寄せられた。「呪い水で、人を殺せるって、知ってる?」――時を同じくして、怪死事件が発生。青年社長の万木輝一(ゆるぎ・てるかず)やサイエンスライターの蓮城万聖(れんじょう・まさと)など、個性派ぞろいのチーム「よろいち」が真相究明に挑む、書き下ろし青春<怪>ミステリー開幕!
ミステリーとしては、謎が完全に解決したようには思えず、ちょっとモヤモヤする。シリーズ化が既に決まっているようだが、主人公をはじめ、各キャラクターがさほど魅力的ではない。作者はファンタジー畑の人だそうで、さまりなんという感じではあるが、登場人物の名前が読めない、覚えられない。
けなしてばかりだけど、面白くなくはなかった。ただ、続編を読むかと言えば、その気は起きない。