鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

これは飯テロ「心臓と左手」

2007年9月カッパブックス刊。文庫本は2009年9月8日刊。連作短編集。座間味くんシリーズ第二弾。

座間味くんシリーズというより大迫刑事シリーズと言った方が相応しいのではないか。「月の扉」事件を担当した大迫刑事が、ふと東京で「座間味くん」を見かけ、飲みに誘うところから物語が始まる。

大迫刑事と座間味くんが飲みに行く、大迫刑事が酒飲み話として、とっくに解決した事件について話し出す。それを聞いた座間味くんは、警察が考えていたものとは全く違う真相を言い当てる、というのがパターンである。安楽椅子探偵の一種。未解決ではなく、解決したはずの事件を扱うのが面白い。

話は居酒屋で終わりで、その後の検証はしていない。だから座間味くんの推理が当たっていたかどうかはわからない。また、事件の「その後」もわからない。「こういう風にも考えられるのではないか」と提示されたところで終わっているのがあっさりしていてよい。

それよりも、毎回異なる店に行き、そこの料理(と酒)に舌鼓を打つのだが、その描写が生々しく、その店に行って食べたくなる。飯テロだよ!