- 西餅「高円寺純情貧乏」2
2025年9月11日刊。94ページ。4年ぶりの新刊。「僕はまだ野球を知らない Second」が終わったことだし、もう少しペースをあげてほしい。
演劇をやりたくて上京して来た春森は、高円寺の風呂なし・トレイ共同・1K・月3万円のアパートに住むことに。同じアパートに住むゲームクリエイターの辺見、漫画家のナイトーと貧乏暮らしを始める。
病みつきになる面白さなのだが、春森の芝居に関する話が全く進展していないのが気になる。気になると言えば、1号室には人が住んでいないのだろうか? それともこれから登場する?
第7話は、辺見が彼女独特の「やりくり」で手に入れた無料の焼酎を春森らにおごる話である。店が年に一度、会員に焼酎のボトルを一本プレゼントするのはわかる。あるだろうと思う。でも葉書を持って行けば誰でももらえるわけではなく、葉書の宛て先の人物のみが対象なのではないか。また、ボトルが無料だとしても、それを飲むための水や氷のセットは有料のはずで、つまり店でタダで飲めるわけがないのだ。
それをいうなら第6話で無料で都内の土地がもらえる話、仮に実現したとしても莫大な贈与税を取られるわけだから、手放しで喜べないと思うのだが……

