- ちばてつや「紫電改のタカ」6(コルク)
日本軍最後の砦、硫黄島もついにアメリカ軍の手に落ち、本土空襲は日増しに激しさを増していった。大空の殺人鬼タイガー・モスキトンに挑戦した滝は、新戦法を駆使する。多くの仲間達の命を奪い、憎むべき敵だったはずのモスキトンに対しても、友情を感じた滝は、ますます戦う意味を見失っていく。だが現実は滝らから将来の夢も奪い去る。滝に、特攻隊としての出撃命令が待っていた……戦争の本質を問う、戦記傑作「紫電改のタカ」堂々の完結!!(Amazonの紹介文より)
結局こういうことになったか。
日付を見れば間もなく終戦だと読者にはわかるが、内容的にも、いくら滝らが奮闘してもどんどん劣勢になっているのは明らかで、敗戦が決定的になるのもそう遠い日ではないと思わされる。
そうなると、滝らはその日まで生きていられるのかどうかが気になるところ。ここまでも、これで生還したとするのはいくらなんでも……と言いたくなるような戦局からも生きて帰って来ているので、そのまま終戦を迎えるのかも、とも思ったが、母親が面会の予約をするところで、ああフラグが立ったな、と思った。
これが終わったら母ちゃんに会える、というのが盛大なフラグだというのはいつごろから定着したのかはわからない。作者はそこまで意識していたのかどうかもわからないが、ああ会えないんだなと思った。
「暴力大将」では主人公をはじめ主要人物は全員生還するが、「エリア88」ではキム以外は全員死ぬ。それも本作が頭にあったのかも知れない。
漫画としていうなら、滝の編み出した新戦法はどういう理屈なのかは解き明かしてほしかった。また、名前もつけてほしかったところ。いつまでも「滝の編み出した新戦法」ではカッコがつかない。

