- 星野真「竜送りのイサギ」1(サンデーうぇぶりコミックス)
2024年1月12日刊、最新刊は7巻。初出は「サンデーうぇぶり」2023年9月3日号で、現在も連載中。
作者のtweetで本作を知り、一話を読んだらめっちゃ面白かったため、一巻を購入。力のこもった作品で、いろいろとやられた感がある。
本作は龍が空を飛ぶ架空の世界の話であり、その意味では異世界ものの一種かも知れないが、転生するわけはない。ファンタジーものになるか。
イサギは流刑地の陵獄島で、首打ち人として働いている。剣の腕がよく、一振りで絶命させられることからそうなってしまった。しかし、いくら罪人相手とはいえ、処刑係のイサギの地位は低く、道を歩いもとすれ違う人はイサギを避けていく。そこへタツナミという男が送られてきた。希代の名将とも言われた人だが、政争に破れたのか。タツナミはイサギを気に入り、剣の稽古をつけてやり、イサギの剣の腕はぐんぐん上がっていく。
ついにタツナミにも死刑が執行されることになり、イサギが指名された。イサギはタツナミを親とも師とも慕うようになっていたため、葛藤するが……
これがわずか一話の話である。テンポよく、過不足なく展開し、タツナミの豪快さも、イサギのカッコよさ、繊細さも十分伝わって来る。他の役人が顔を隠している設定もよかった。初めからモブだと宣言しているようなものだ。
イサギは女性なのかと思った。髪が長く、美人なので。その上タツナミと口喧嘩になった時に「タマ無し」という言葉も出たから、ああやっぱりと思った。その後温泉につかるシーンが出て来た時は、ブルータスお前もかと思ったが、イサギは男であり、お色気シーンにはならなかった。
作者名も初めて聞く。「男子の品格」(全2巻)「ノケモノたちの夜」(全8巻)などの作品があり、「ノケモノたちの夜」はアニメ化もされているようだ。

