- 原作:熊乃げん骨・タジマ粒子、漫画:上山ジョジョ「社畜剣聖、配信者になる ~ブラックギルド会社員、うっかり会社用回線でS級モンスターを相手に無双するところを全国配信してしまう~」1(スクウェア・エニックス)
2024年12月6日刊。なろう系らしい長いタイトル。
「異世界転生もの」も、あれよあれよという間に数が増え、いまや漫画アプリなどでは一大ジャンルを築き上げている。内容もバラエティに富んでおり、もはや総論的に語るのは無理になってきている。
本作は、魔物を討伐する「勇者」をブラック企業の社員に喩えているところが斬新。無茶な指令ばかり出されて大変な思いをしている田中が、ギルドを辞めることを決意する物語。
前半は常識外れの実力を発揮し無双する田中が描かれ、後半は、これまで従順だった田中が自分に逆らったことで怒り狂う社長の須田が、そのブラックぶりを遺憾なく見せつける姿が描かれる。
通報を受けてやってきた監査課の職員に須田は逮捕されるが、どうも課長の天月は田中に気があるらしい……? というところで1巻は終わり。
須田の狂乱ぶりをここまで延々と描く必要はなったような気もするが、現代のブラック企業への警鐘も含まれているということか?