鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

エッセイ

「僕の散財日記」

松任谷正隆「僕の散財日記」(文春文庫) 僕の散財日記 (文春文庫)作者:松任谷 正隆文藝春秋Amazon初出は「メンズ・イーエックス」2001年3月号~2005年7月号。単行本は2005年12月刊。文庫本は2009年3月10日刊。文庫本が出た時に作者名で即買いしたものと思わ…

「僕のむかし話」

山田久美雄「僕のむかし話 逗子~呉~集団疎開、そして敗戦の記憶」 2023年5月刊。知人の自費出版本。一般の方は入手できない(kindleあたりに置いてくれないかな……)。ひとことで言えば「よくぞ書き残してくれました」。そういうことがあったと頭で知ってい…

「楽しい古事記」

阿刀田高「楽しい古事記」(角川書店) 楽しい古事記 (角川文庫)作者:阿刀田 高KADOKAWAAmazon2000年5月30日刊。1999年1月~12月まで「本の旅人」に連載されたもの。阿刀田高の「ギリシア神話を知っていますか」(1981年)は新しい境地を開いたと思う。類似…

「枕草子」

清少納言「枕草子」 「徒然草」は全段持っているのだが、枕草子は持っていなかった。一段を読んでみたくなり、購入。現代語訳や注釈本ではなく、オリジナルであれば、青空文庫あたりで無料で読めるのではと思ったが、有料だった。始めから終わりまで通読する…

いろいろと疑問符「コンピュータ技術者になるには」

宍戸周夫「コンピュータ技術者になるには」(ぺりかん社) タイトルに惹かれて、つい購入。何人かの著名人のインタビューと、著者による解説とでできている。解説ページの方が長く、インタビューの方はどちらかというとアクセントとして入っている印象だ。し…

これが引き出し技法だっ!「だしの取り方」

北大路魯山人「だしの取り方」(青空文庫) 本には厚いものもあれば薄いものもあるが、紙の書籍の場合は、印刷や販売の都合上、薄いといっても限度があり、厚いといっても限度がある。電子書籍でも、紙の書籍を電子化したものは当然その影響を受けるが、はじ…

時間をかけずに語学を身につけることはできない

ロンブ・カトー、米原万里訳、「わたしの外国語学習法」(ちくま学芸文庫 ロ3 1) わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)作者: ロンブカトー,Lomb Kat´o,米原万里出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2000/03/01メディア: 文庫購入: 12人 クリック: 189回この…

ああ無情の泥酔日記

北大路公子「ああ無情の泥酔日記」(新潮文庫) かつて「Web日記」なるものが一世を風靡した時代があった。少し遅れてブログが登場し、「ブログ」という言葉の意味がわからないとか、日記とブログはどう違うのかとか、「あなたは日記派? ブログ派?」なんて…

「わたしは甘えているのでしょうか?」(27歳・OL)

村上龍、「『わたしは甘えているのでしょうか?』(27歳・OL)」(青春出版社) 発言小町やお嫁さんな井戸端会議など、ネットでは人生相談サイトが大人気であるが、どうもしっくりこないものを感じていた。回答する人が素人だからかな、と思い、本書を手にし…

峻烈なエッセイ集

佐藤真由美、「恋する四字熟語」(集英社文庫) 四字熟語といってもお勉強の本ではなく、四字熟語をタイトルにしたエッセイ集。恋愛がテーマのものが多く、大人の男女であればごく普通の行為でも、一般論ではなく自分の体験談として語られると結構生々しい。…

無類の本好きだった児玉さん

児玉清、「寝ても覚めても本の虫」(新潮文庫) 児玉さんが亡くなられてから書店に並ぶようになった(ようなきがする)。こんな著作もあったのかと購入。児玉さんがたいへんな読書家であったのは有名な話で、翻訳を待ちきれず原書で読む、というエピソードも…