鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

「戦国小町苦労譚」9

  • 原作・夾竹桃、平沢下戸、作画・沢田一「戦国小町苦労譚 農耕戯画」9(アース・スターコミックス)

2021年7月12日刊。「デジタル版コミックアース☆スター」2021年1月~5月掲載。

これまでも静子の行動で歴史は変わってしまっていたのだろうが、目に見えるものといえば史実では二日かかったはずの戦が一日で終わった程度の違いで、少なくとも静子の理解・観測では大きな変化は起きていなかった。

本巻では大きな変化が起き始める。信長の朝倉攻めにおいて浅井の裏切りを進言し、それが聞き入れられた。そこで信長は朝倉侵攻の前に長政にお伺いを立て(その過程で久政が反信長の首謀であることがあぶり出され)、朝倉攻めはいったん中止される(その結果「金ヶ崎の引き口」は起きない)。

その後久政は謀反を起こして長政を追い詰めるが、事態に気付いた静子が長政を庇護し、お市とその子も救出、久政軍は壊滅状態となった。長政は妻子とともに信長のもとに身を寄せることとなった……

まあ、細部が変わっただけで、浅井朝倉と織田陣営の対立という構図が変わったわけではないが、それでも、これまでよりは大きく変化が起き始めた。これは静子にとっての正義だが、このことが今後どのような影響を与えることになるのか。

姉川の合戦。史実では織田陣営も大きな被害を被るが、静子は織田方の被害を最小限に抑えたいと考えた。そして小型ロケットのような武器を持ち込むが……?



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