- 矢薙「神への生贄に捧げられた少女の話」
2020年5月6日刊。短編集。134ページ。
表題作は、日照りが続いたために神に生贄としてささげられた少女の話。受け取った神が言う。
しかしなぁ……生贄が必要と我が思われているのにわりと傷ついたしこんな子ども捧げるとか引くわ……
日照りのせいなら雨降らせるよ、と言って雨を降らせる。失礼ながら、なぜ今まで雨を降らせなかったのですか? との質問には「ごめん寝てた」。なかなか楽しい神なのだ。
ほのぼの系ハートウォーミングコメディ、とでもいうか? 残酷な描写は一切なし、結末に向けて一切ブレない。確実にほっこりする作品。