鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

学ばない探偵たちの学園

東川篤哉「学ばない探偵たちの学園」(光文社文庫) これはイマイチだったかな。学校の中で人が殺されたら、もっとショックを受けると思うのだ。鵜飼杜夫のようなスレッカラシが人が死んでも気にも留めないというのはわかるが、教師や高校生が冷静に謎を解こ…

中途半端な密室

東川篤哉「中途半端な密室」(光文社文庫) 東川篤哉の初期短編集。正確には、プロになるきっかけをつかんだ作品だから、最後のアマチュア時代の作品と呼ぶべきか。短編集だが、冒頭の表題作にいきなりやられた。短いが、緻密な推理、意外な結末、しかも荒唐…

交換殺人に向かない夜

東川篤哉「交換殺人に向かない夜」(光文社文庫) 見事に騙された! 昔は叙述トリックは好きじゃなかったけど今は気にならない。東川篤哉は「密室の鍵貸します」「密室に向かって撃て!」「完全犯罪に猫は何匹必要か?」と読んできて、格別素晴らしいとは思…

「マンボウ最後の名推理」

北杜夫、「マンボウ最後の名推理」(実業之日本社文庫) 晩年の作品なので、あまり期待しないで購入したのだが、変な言い方だが、案外面白かった。単行本は2003年1月刊。短編が三編収録されているが、うち一編は1992年か1993年に書いたもの。他の二遍も同時…

「わらしべ長者」

木下順二、「わらしべ長者」(岩波少年文庫) 対象年齢は小学校5〜6年生となっているが、小学生にはちょっと厳しいのではないか。いや、どうだろう。自分が小学生の時にはこのくらい読んでいたのかな……?木下順二の著書をこうして平成の世に読めるということ…

「日本のこわい話」

須知徳平(編著)、「民話と伝説 呪いの巻物3 日本のこわい話」(偕成社) 対象年齢は小学校中学年以上となっており、文字も大きく文章も短めなのでさくさく読める。紹介されている話は、大半はどこかで聞いたことのある話だが、ストーリーの展開や結末をき…

「日本のおばけ話」

神戸淳吉(編著)、「民話と伝説 呪いの巻物1 日本のおばけ話」(偕成社) Enjoy Simple Englishの中のJapanese Folkloreに出て来る話、シチュエーションはなんとなく知っていても結局どういう話か知らないものが多いため、借りてみた。雪女の話は「雪むすめ…

「わたしは甘えているのでしょうか?」(27歳・OL)

村上龍、「『わたしは甘えているのでしょうか?』(27歳・OL)」(青春出版社) 発言小町やお嫁さんな井戸端会議など、ネットでは人生相談サイトが大人気であるが、どうもしっくりこないものを感じていた。回答する人が素人だからかな、と思い、本書を手にし…