鞄に二冊

少しでも空き時間ができると、本が読みたくなる。

ここにものだめがいた「GREEN」

GREEN(1) (KC KISS)

GREEN(1) (KC KISS)

GREEN(2) (KC KISS)

GREEN(2) (KC KISS)

GREEN(3) (KC KISS)

GREEN(3) (KC KISS)

GREEN(4)<完> (KC KISS)

GREEN(4)<完> (KC KISS)

のだめカンタービレ」がヒットするまで、二ノ宮知子という漫画家を知らなかった。他にどんな作品があるのかと思っていた時に見つけた。発行年を見ると、ちょうど「のだめカンタービレ」の前作に当たるようだ。

面白かった。アレですね、「のだめカンタービレ」の基本形がここにあるという感じですね。のだめファンには一読をお薦めする。

ストーリーは、調理専門学校に通う和子が旅行先で知り合った誠に一目ぼれするところから始まる。誠は農家の後継ぎで、それを知った和子は学校が休みの土日には農作業を手伝うという名目で誠の家を訪れ、仕事を手伝ったり誠に迫ったり……というラブコメディ。

和子は、好きになったら一直線で周囲のことが目に入らない。料理という特技はあるが、基本的に不器用で、自分の部屋の片付けもまともにできないほど。しかし料理の腕前は、レストランで一度食べた料理の味を翌日には再現してしまうほどで、これはとても専門学校生のレベルではない。

誠は、何事にも真面目で、勉強家で、努力家。仕事に対しては意思の強いところも見せるが、こと男女関係はオクテ(?)で、何かと和子に振り回される。イケメン。――どちらも、のだめと千秋にそっくりである。他にも「のだめ」の登場人物を彷彿とさせる人が何人もいる。

何処かで読んだ「のだめカンタービレ」の書評で、「オナニープレイとかおなら体操とか、およそこれまでには考えられない言葉が登場した最初の少女漫画」とあるのを見たことがある。その時は「確かに」と思ったが、本作でも、和子が近所の人のうんちを集めて回ったり、結婚式の直前に痔になった和子が、誠にお尻の穴をご開帳するシーンがあったりと、こうした点でも「のだめ」の先駆的存在となっている。

一方、「のだめカンタービレ」がなぜあれほどヒットしたのか、それもまたわかるような気がした。その分析は、いずれまた。

(別ブログより転載/original : 2008-03-31)